風邪を引いた際に頼りになる「解熱剤」。
この言葉は読み間違えやすいものの、正確な読み方は「げねつざい」です。
「かいねつざい」と間違えやすいですね。
「解熱」という言葉は「げねつ」と読み、例えばインフルエンザの際に見かける「解熱後」も「げねつご」と発音します。
「解消(かいしょう)」や「解放(かいほう)」など多くの漢字が「かい」と読まれるため、混同しやすいですが、ここでしっかりと覚えておきましょう。
それでも、「長年『かいねつざい』と思っていた」という大人や子供は少なくありません。
なぜこんなに混乱が生じるのでしょうか?
この記事でさらに詳しく説明します。
※また、「解」を「ゲ」と読む他の熟語には「解脱(げだつ)」や「解毒(げどく)」などがあります。
なぜ多くの人が「解熱剤」を「かいねつざい」と誤読するのか?
多くの人が「解熱剤」を「かいねつざい」と誤って読む主な理由は、小学校で初めて「解」という漢字に触れる際に、「げ」という読み方を学ばないためです。
実際、「解」という字は小学5年生で教わりますが、その「げ」という発音は高校での学習が一般的です(漢検漢字辞典参照)。
このため、初学の印象が強く残り、「解熱剤」を「かいねつざい」と読んでしまうことが一因と考えられます。
医師たちが読み間違えを見逃す理由
多くの医師が、患者が「解熱剤」を「かいねつざい」と誤って言う場合、それを指摘せずにそのままにしていることがあります。
読み方に誤りがあっても、患者の意図は明確に伝わるため、訂正する必要を感じない医師も多いようです。
例えば、元AKB48の島崎遥香さんが自身のSNSで「かいねつざいと読んでいた」と公表し、話題となったことがあります。
この場合も、彼女の医師は訂正することなく見逃していました。
このような対応は、患者に対する配慮の表れとも解釈できるでしょう。
「下熱(げねつ)」とは何か?その存在と「解熱」との違い
島崎さんのSNS投稿で取り上げられた「下熱」という用語が気になる方も多いかもしれません。
実際に、広辞苑には「下熱(げねつ)」という言葉が掲載されています。
それでは、「解熱」と「下熱」の違いを比較してみましょう。
解熱と下熱の違い:
・下熱(げねつ):自然に体温が高い状態から低下すること
・解熱(げねつ):医薬品を使って体温を積極的に下げること
どちらも「げねつ」と読まれ、似通った意味を持っていますが、「下熱」は自然治癒による体温の低下を示し、「解熱」は薬物介入による体温調節を意味します。
この微妙な違いが、医学用語としての理解を深める手助けとなるでしょう。
しかし、日常会話では症状が改善する際に「解熱」の方が一般的に使用され、「下熱」の用例は稀です。
多くの人にとって「下熱」という言葉はあまり馴染みがないかもしれません。
まとめ
この記事をお読みいただき、ありがとうございます。
ここで主なポイントを総括します。
1.「解熱剤」は「かいねつざい」ではなく、「げねつざい」と正しく読むべきです。
2.しかし、「げ」という読み方は小学校の段階では教えられないため、初めて聞く方も多いかもしれません。ぜひこの機会に覚えてください。
3.「下熱(げねつ)」という言葉も存在しますが、日常的にはあまり使われません。
4.また、「解熱剤」とは、本来「熱を下げる薬」という意味ですが、「解」という字には「取り除く」という意味も含まれています。これは「解毒(げどく)」などの語と同様の使われ方をしています。
これで記事の要点をおさらいしました。
今回の記事が快適な生活を送るお手伝いになれたら幸いです。
最後までお読み頂き有難うございました。