プロモーション広告を利用しています

「衣替え」って夏の季語? それとも秋の季語?正しい使い方とは!

毎年、初夏を迎える頃と涼しくなる秋に衣替えをする季節がやってきます。
いつクローゼットの入れ替えをしようか?と衣替えをするタイミングを考える方も多くいるのではないでしょうか?
実は、「衣替え」という言葉は俳句の季語では特定の時期を表現していることを知っていましたか?
この記事では衣替えは季語としてはいつなのか?また由来や季語としての衣替えについて詳しく解説していきます。

 

 

 

スポンサーリンク

「衣替え」季語ではいつ頃?

衣替えという言葉は、俳句や連歌などで使われる季語としても知られています。
季語としての衣替えは、夏の季語に分類されます。
明治時代までは、旧暦の4月1日が衣替えの日とされていました。
この日は現在の暦では4月下旬から5月上旬頃にあたります。
俳句で使われる「衣替え」は、初夏の爽やかな季節を表現する言葉として用いられます。

松尾芭蕉や小林一茶などの古典的な俳句でも衣替えに関する句が詠まれています。
かつての歌人たちも、現代と同じように季節の変化を感じ取り、衣替えを風流な出来事として捉えていたのでしょう。

また、秋の衣替えを表現する場合には「後の更衣(のちのころもがえ)」という言葉が用いられます。
これは11月の季語であり、初冬や冬の生活の様子を表現しています。
日常生活ではあまり馴染みのない言葉かもしれませんが、俳句や連歌の世界では季節感を表現する重要な言葉として用いられています。

 

 

 

スポンサーリンク

衣替えが夏の季語という理由とは?

四季がある日本では、一年を通して同じ服を着るのは難しいです。
夏に厚手の服は必要ありませんし、冬に薄手の服や露出の多い服は必要ありません。

衣替えは地域や気候によって時期が異なりますが、一般的には初夏を迎える頃と、涼しさを感じられるようになる秋の2回に行われます。
季節に合った衣服を着るという衣替えの歴史は、平安時代までさかのぼります。
平安貴族にとっては宮中の行事であり、旧暦の4月1日と10月1日に衣替えが行われていたようです。

「わたぬき」とも読まれる四月一日という難読名字は、江戸時代の衣替えに由来すると言われています。
四月一日には、冬仕様にしていた服から綿を抜くという習慣があったため、この名字が付けられました。

さらに明治時代に新暦に切り替わると、明治政府は4月ではなく6月1日に衣替えをすることを定めました。
明治時代以降、衣替えは初夏や夏を連想させる季語として使われるようになりました。

衣替えを季語として使う場合には、「更衣」という漢字を使用することもあります。

 

 

 

「衣替え」という季語が使われている俳句を紹介

夏の季語である衣替えを意識して詠まれた俳句は、日本の俳句文化の深さと豊かさを感じさせます。

例えば、松尾芭蕉の句「一つぬいで後に負ひぬ衣がへ」は、旅人が着替えを持たずに重ね着をしていた衣を一枚脱いで背負う衣替えの風景を描写しています。
初夏の空気を感じながら、衣替えを終えた爽やかな気持ちを詠んでいます。

また、小林一茶の句「衣更て座って見てもひとりかな」は、家族総出で行われる衣替えを終えた後に、ひとり寂しく座っている風景を描写しています。
衣替えを通じて家族の絆や季節の移り変わりを感じさせる句です。

さらに、榎本其角の句「越後屋に衣さく音や更衣」は、四月一日に行われる綿を抜く作業の音を詠んでいます。
人々が一斉に始める綿抜きの風景を想像しつつ、衣替えの季節を表現しています。

これらの句は、季語である衣替えを意識して詠まれており、十七音の短い言葉で夏の訪れや人々の暮らしを独特の世界観で表現しています。
俳句の力と深さを感じさせる素晴らしい作品と言えるでしょう。

 

 

 

まとめ

衣替えは夏の季語として、日本の昔ながらの情緒あふれる暮らしの流れが想像できる言葉だったのです。

平安時代の宮中で始まったとされる衣替えは、明治時代に新暦になってから夏の季語として定着しました。
季語は俳句に季節という背景を想像させ、旧暦をもとにしたものが多いため、現代の感覚とは少しズレがあります。

しかし、季語を理解することで俳句を更に楽しむことができます。
また、季語は俳句に限らず、様々な場面で役立ちますので、季節に合わせて正しく使い分けていきたいですね。
日本の四季の風物詩である衣替えを通じて、自分たちの生活があることを感じて頂けたらと思います。

今回の記事が快適な生活を送るお手伝いになれたら幸いです。
最後までお読み頂き有難うございました。

テキストのコピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました