12月は「師走(しわす)」とも呼ばれ、1年の締めくくりとして慌ただしい時期です。年末の仕事や大掃除、新年の準備などで忙しくなる一方、家庭で楽しめる行事や地域のイベントも数多くあります。この記事では、日本で12月に行われる伝統行事や季節イベントを、家庭での過ごし方や楽しみ方 とともに紹介します。
12月にある主な行事とイベント(カレンダー形式)
赤い羽根共同募金(10月1日~3月31日)
- 概要:1947年に市民主導で始まった募金活動。赤い羽根をシンボルに掲げ、福祉や地域活動の支援に使われます。
- 家庭での関わり方:子どもと一緒に募金することで、社会貢献や「誰かのために行動する喜び」を学ぶきっかけに。
お歳暮(地域により時期が異なる)
- 意味:1年間お世話になった人へ感謝を込めて贈る習慣。江戸時代から続く年中行事です。
- 時期:関東では12月初旬〜クリスマス頃、関西では12月13日〜25日が一般的。
- 家庭での工夫:最近はオンライン注文やカタログギフトが主流ですが、子どもと一緒に手書きのメッセージカードを添えると温かみが増します。
針供養(12月8日)
- 由来:使い古した針を供養する仏教行事。豆腐やこんにゃくに針を刺して労をねぎらいます。
- 家庭での工夫:裁縫が趣味の家庭では、子どもと一緒に古い針を箱にまとめて供養するなど、物を大切にする心を伝える機会に。
成道会(12月8日)
- 意味:お釈迦様が悟りを開いた日を記念する仏教行事。「お悟りの日」とも呼ばれます。
- 家庭での過ごし方:宗教的な意味合いを踏まえつつも、家庭では「心を落ち着けて振り返る日」として、日記を書いたり静かに過ごす工夫もできます。
正月事始め(12月13日)
- 由来:お正月の準備を始める日。江戸時代には煤払い(すすはらい)や松迎えが行われました。
- 家庭での楽しみ方:この日を区切りに家族で掃除や飾り付けを始めると、子どもに「新しい年を迎える準備の大切さ」を自然に伝えられます。
大掃除(12月中旬〜下旬)
- 歴史:「煤払い」として始まった大掃除は、神様を迎えるための清めの行事。
- 家庭での工夫:一日でやるのは大変なので、エリアを分けて「家族掃除大会」として楽しむのもおすすめ。小さな子には雑巾を持たせて「お手伝い遊び」にすると喜びます。
歳の市(12月下旬)
- 内容:年末に開かれる市で、お正月用品や縁起物を販売。東京の浅草寺「羽子板市」が有名です。
- 家庭での楽しみ方:買い物を兼ねてお祭り気分で出かければ、子どもにも季節の伝統を体験させられます。
冬至(12月22日頃)
- 意味:一年で最も昼が短い日。
- 風習:かぼちゃを食べたり、柚子湯に入って無病息災を祈る習慣。
- 家庭での楽しみ方:子どもと一緒にかぼちゃスープやかぼちゃグラタンを作ったり、柚子を浮かべたお風呂で「ゆず玉風呂」を楽しむとイベント感が出ます。
クリスマス(12月24日〜25日)
- 歴史と位置付け:本来はキリスト教の宗教行事ですが、日本では商業イベントや家庭行事として定着しました。
- 家庭での楽しみ方:ツリーやリースを飾るだけでなく、折り紙でツリーを作ったり、手作りケーキやクッキーを子どもと焼くのも楽しい時間になります。
- 注意点:宗教的な意味を強調せず「冬の季節イベント」として扱えば安心です。
大晦日(12月31日)
- 意味:1年を締めくくる日。
- 代表的な行事:紅白歌合戦・除夜の鐘・年越しそば。
- 家庭での過ごし方:家族で「1年の思い出アルバム」を見返したり、簡単なビンゴ大会をして年越しを迎えるのもおすすめ。年越しそばは子ども用にうどんやラーメンでアレンジしても楽しめます。
地方の特色ある行事:なまはげ(秋田県・大晦日)
- 概要:秋田県男鹿半島で行われる伝統行事。鬼の姿をした「なまはげ」が家々を訪れ、怠け者や悪い子を戒めます。
- 家庭での関わり方:直接体験は難しくても、写真や映像を見ながら子どもに日本の伝統を話して聞かせるのも学びになります。
12月ならではの風物詩と季節の食べ物
- イルミネーション:近所のライトアップを散歩しながら楽しめば、手軽なお出かけイベントに。
- 鍋料理:寄せ鍋・おでん・しゃぶしゃぶなど、家族でテーブルを囲むことで会話も自然に弾みます。
- スイーツ:クリスマスケーキはもちろん、冬至に合わせて「かぼちゃプリン」を作るのもおすすめ。
家庭で楽しむ12月の過ごし方アイデア
- アドベントカレンダーで毎日のお楽しみを用意。お菓子やメッセージを入れて、子どもと一緒にカウントダウン。
- 年末の振り返り会を家族で開催。今年の思い出や来年の抱負を語り合う。
- 家族写真整理を12月にまとめてやっておくと、正月に親戚と共有できて便利です。
まとめ|12月は家庭で楽しむ伝統とイベントが満載
12月は、大掃除やお歳暮といった「新年を迎える準備」と、クリスマスや大晦日といった「家庭で楽しめるイベント」が重なる特別な月です。
それぞれの行事には意味や由来があり、家族で一緒に工夫しながら取り入れることで、年末を豊かに過ごせます。
慌ただしい時期だからこそ、家庭ならではの楽しみを見つけて、笑顔で新しい年を迎えましょう。