5月5日のこどもの日に入る「菖蒲湯」。
「どうして入るの?」「地域によって違うの?」「正しい入り方は?」と疑問に思ったことはありませんか?
この記事では、菖蒲湯の由来や意味、地域ごとの風習、現代での楽しみ方までわかりやすくまとめました。
この記事でわかること
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菖蒲湯の由来と端午の節句との関係
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菖蒲湯の意味(健康祈願・邪気払いの風習)
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地域や家庭による入り方の違い
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関東と関西で異なる端午の節句の食べ物・飾りの違い
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菖蒲と花ショウブの違いと注意点
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現代での菖蒲湯の楽しみ方
この記事を読めば、菖蒲湯の文化的な背景が一度で理解でき、端午の節句をより深く楽しめるようになります。
菖蒲湯とは?端午の節句との関係
端午の節句は、鯉のぼりや柏餅などで祝う5月5日の行事。
その代表的な習慣が 菖蒲湯(しょうぶゆ) です。
端午の節句は「菖蒲の節句」とも呼ばれ、古くから邪気を祓い、健康を願う風習が根付いてきました。
香りの強い菖蒲をお風呂に入れることで、心身を清める意味が込められています。
菖蒲湯の意味と由来
菖蒲湯の起源は古代中国にあります。
旧暦5月は病気や害虫が増える季節で、菖蒲などの薬草を用いて厄除けをしていたといわれています。
この習慣が日本に伝わり、無病息災や健康祈願の行事として定着しました。
さらに「菖蒲」と「尚武(武を重んじる)」の語呂合わせから、男の子の健やかな成長を願う端午の節句と結びついたともされています。
地域によって違う?菖蒲湯の入り方
基本は、お風呂に菖蒲の葉を浮かべて香りを楽しむスタイル。
爽やかな香りと独特の雰囲気で、行事らしさを感じられます。
一部の家庭では「菖蒲の葉を頭に巻く」というユニークな習慣もあります。
「頭が良くなる」という言い伝えに由来しますが、地域全体の風習というより各家庭の工夫に近いものです。
また「関東では菖蒲湯に入るが、関西では入らない」という説もありますが、実際には全国的に広く行われています。
関東と関西で違う端午の風習
菖蒲湯そのものに大きな地域差はありませんが、食べ物や飾りには違いがあります。
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関東:柏餅を食べ、兜飾りを飾る
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関西:ちまきを食べ、鎧飾りを飾る
柏の葉は「新芽が出るまで古い葉が落ちない」ため子孫繁栄の縁起物に。
一方で、ちまきは平安時代に京都から広まった厄除けの食べ物です。
同じ端午の節句でも、地域によって違いがあるのは面白いですね。
菖蒲と花ショウブの違いに注意!
よく混同されますが、菖蒲と花ショウブは別の植物です。
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菖蒲:サトイモ科。節句で使われる薬草。
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花ショウブ:アヤメ科。観賞用の花で有毒成分がある。
誤って花ショウブを湯船に入れると皮膚トラブルの原因になるため、菖蒲湯に使うのは「菖蒲」であることを確認しましょう。
現代の菖蒲湯を楽しむ
現代では、スーパーや青果店、温泉施設でも5月に菖蒲湯が企画されます。
自宅でも簡単に準備できるので、季節を感じながら伝統行事を楽しむことができます。
香りを楽しみつつ、「無病息災」を願いながら菖蒲湯に浸かると、古来の風習がより身近に感じられるでしょう。
まとめ
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菖蒲湯は古代中国の厄除け習慣が起源
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日本では端午の節句と結びつき、健康や成長を願う風習に
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基本の入り方は「お風呂に菖蒲を浮かべる」シンプルな方法
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地域差は少ないが、食べ物や飾りには関東・関西で違いあり
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菖蒲と花ショウブは別物なので注意
5月5日の端午の節句には、菖蒲湯にゆったり浸かりながら伝統を楽しんでみてはいかがでしょうか?