サツマイモをおやつに食べようとした時、その表面に綿のような白いものがついていたり、触れるとやわらかかった!なんてことはありませんか?
これは、サツマイモにカビが生えている可能性が高いです。
サツマイモは通常、長期間保存できる食材ですが、保存期間が長すぎたり、保存環境が適切でなかったりすると、カビが発生することがあります。
カビが生えたサツマイモをどう扱うべきかというと、カビが一部に限られている場合は、その部分を取り除いたり洗い流したりして、残りの部分を食べることは可能です。
しかし、一般的には、カビが生えているサツマイモは避けた方が無難です。
今回は、サツマイモを適切に保存し、カビの発生を防ぐ方法について詳しくご紹介します。
サツマイモに見られるカビの種別
サツマイモの表面に生えるカビには、白カビ、青カビ、黒カビなど、いくつかの種類が存在します。
最も一般的に見られるのは、白い綿状のふわふわとしたカビです。
これには、クモノスカビやケカビなどが含まれ、サツマイモの表面に見られます。
また、青カビもしばしばサツマイモに生え、特に両端から発生することがあります。
バスルームでよく見かける黒カビも、サツマイモに生えることがあります。
では、なぜサツマイモにカビが生えるのでしょうか?
その主な原因は、不適切な保存方法によるものです。
サツマイモのカビ発生の主な原因
1.冷蔵庫での保存:
サツマイモは、元々温暖な気候で育つため、寒さに敏感な食材です。
理想的な保存温度は13~15℃で、冷蔵庫や冷凍庫のような10℃以下の環境での保存は、低温障害を引き起こし、サツマイモの品質を早急に低下させる可能性があります。
2.温度変化の激しい場所での保存:
サツマイモは、寒暖の差が大きい環境にさらされると、品質が損なわれ、カビが生えるリスクが高まります。
例えば、屋外やベランダ、車庫など昼夜で温度変化が激しい場所は、サツマイモにとって適切な保存場所ではありません。
3.湿った状態での保存:
サツマイモを洗った後、水気を十分に拭き取らずに保存すると、カビの発生を促すことがあります。
サツマイモは、85~95%の湿度を保つことが理想的です。
また、密閉された環境(ビニール袋やサランラップでの包装など)で保存すると、サツマイモが「呼吸」する際に水滴が生じ、カビや腐敗の原因になります。
サツマイモの効果的な保存方法
サツマイモを新鮮な状態で長持ちさせるためには、適切な温度と湿度の管理が重要です。
ここでは、家庭で簡単にできるサツマイモの保管方法と、カビが生じた際の対応策をご紹介します。
基本的には、サツマイモは常温での保存が適しています。
以下のステップを推奨します:
・新聞紙で包む:
サツマイモを一本ずつ新聞紙で包んで、湿気から守ります。
・ダンボールで保管:
包んだサツマイモをダンボール箱に入れ、10~15℃の風通しの良い冷暗所に置きます。
・天日干し:
畑から直接収穫したサツマイモは、土を付けたまま3日間天日干ししてから包みます。
スーパーで購入したものは、一度洗浄されていることが多いので、早めに消費するか、生のまま加熱してから冷凍保存することをお勧めします。
・高温を避ける:
サツマイモは20℃以上の環境では発芽しやすく、鮮度が低下します。そのため、高温になりやすい場所での保存は避けてください。
・保存場所の選定:
キッチン、玄関、床下収納庫、廊下など、適切な温度が保たれる場所が理想的です。
・清潔に保つ:
保存場所は常に清潔に保ち、消毒用エタノールなどで定期的に除菌することで、カビの菌がサツマイモに付着するのを防ぎます。
もしサツマイモにカビが生えてしまった場合の対処法についても触れておきましょう。
カビが生えたサツマイモの扱い方
サツマイモは密度の高い食材であるため、表面にカビが見られても、そのカビが内部に広がっていることは稀です。
表面に白カビが少量生えている場合、その部分を取り除けば食べることができます。
しかし、カビがサツマイモ全体に広がっている、または黒カビや青カビが生えている場合は、食べるのを避けるべきです。
カビが有毒かどうかの判断は目視では難しく、健康リスクを避けるためにも避けた方が良いでしょう。
サツマイモの切断面の変色について
サツマイモを切った際に断面が黒くなっていることがありますが、これはカビではなく、低温障害の可能性が高いです。
このような低温障害によって黒くなったサツマイモは、味が落ちることがありますが、カビではないため食べても問題ありません。
ただし、黒カビと間違えやすいサツマイモの乳液「ヤラピン」に注意が必要です。
ヤラピンは本来白色ですが、酸化すると黒く変色します。
ヤラピンは食べられますが、黒カビとは異なる外見をしています。
腐敗したサツマイモの見分け方
サツマイモが腐敗した状態になると、食べるべきではありません。
腐敗したサツマイモの特徴は以下の通りです:
・酸っぱい臭いがする
・異臭がある
・多くの部分が黒く変色している
・ヌルヌルしている
・生なのに柔らかすぎる
これらの兆候があるサツマイモは、腐敗が進んでいるため食べないようにし、廃棄することが推奨されます。
他にも明らかに異常がある場合は、安全を考慮して食べるのを避けましょう。
まとめ
この記事では、サツマイモを効果的に長期保存する方法と、カビの問題について詳しく説明しました。
要点をまとめると以下の通りです:
・サツマイモは温度変化が少なく、風通しの良い、直射日光の当たらない場所での保存が理想的です。冷蔵庫や冷凍庫での保存は避けるべきです。
・加熱調理後のサツマイモは冷凍保存が可能です。
・カビが生えたサツマイモは、基本的に食べない方が安全です。
・腐敗しているサツマイモは絶対に食べないようにしましょう。
サツマイモは栄養価が高く多用途に使用できる食材です。
正しい保存方法を実践することで、無駄なく安全にフードロスを防ぐことができます。
今回の記事が快適な生活を送るお手伝いになれたら幸いです。
最後までお読み頂き有難うございました。